前のページでは、底が10やeの指数の値を求めてみましたが、今回はそれ以外の数字が底になる指数です。
早速、31.5の値を求めてみましょう。
まず、LL3尺の3にカーソル線を合わせます。次にCI尺の1.5をカーソル線に合わせます。そして、カーソル線をCI尺の1に合わせ、LL3尺の目盛りを読みます。
ここで、CI尺を使うのではなく、C尺を使うことも出来ます。CI尺の1~1.5の長さと、C尺の1~1.5の長さは同じでしたよね。まず、LL3尺の3にカーソル線を合わせます。次にC尺の1をカーソル線に合わせます。そして、カーソル線をC尺の1.5に合わせ、LL3尺の目盛りを読みます。
この方法で、答えの5.20を求めることが出来ます。
さて、次はlogaXの値です。
では、log39を求めてみましょう。まず、LL3尺の3にカーソル線を合わせます。次にカーソル線にC尺の1を合わせます。そして、LL3尺の9にカーソル線を合わせます。カーソル線の下のC尺の目盛りを読みます。
すると、log39=2が求まります。
今回はLL3尺を利用しましたが、同じ要領で他のLL尺で計算することが出来ます。
他の尺へ移動する計算も出来ます。つまり、LL3尺の3とLL2尺の1.2などで計算することです。しかし、その時はC尺やCI尺の目盛りに注意する必要があります。これに関しては、次をご覧下さい。
LL尺には、LL3尺だけではなく、すべてで、LL0尺、LL1尺、LL2尺、LL3尺、LL00尺、LL01尺、LL02尺、LL03尺と8本あります。これらの目盛りは、受け持つ範囲が違っています。
底をeとする指数や対数を求める時には、次のようになっています。
尺の名前 | 尺の目盛りの範囲 | D尺での目盛りの読み |
---|---|---|
LL3 | e(2.7)~20000 | 1~10 |
LL2 | 1.1~e(2.7) | 0.1~1 |
LL1 | 1.01~1.1 | 0.01~0.1 |
LL0 | 1.001~1.01 | 0.001~0.01 |
LL00 | 0.999~0.99 | -0.001~-0.01 |
LL01 | 0.99~0.91 | -0.01~-0.1 |
LL02 | 0.91~1/e(0.37) | -0.1~-1 |
LL03 | 1/e(0.37)~0.00005 | -1~-10 |
また、このページで紹介した、任意の数字を底とする場合、複数個のLL尺を利用する場合があります。log23を計算する場合などです。この場合、注意が必要になります。
上の表に示したように、LL尺では、それぞれの尺で受け持つ目盛りの範囲が違っています。よく見ると、目盛りの範囲がつながっていますよね。そうなんです。もともと(1より大きい範囲で)1本であったLL尺を1.001~1.01、1.01~1.1、1.1~e(2.7)、e(2.7)~20000と分解したのです。
では、このことをふまえて、log23を求めてみましょう。まず、カーソル線をLL尺の2に合わせます。次に、カーソル線にC尺の10を合わせます。
LL2尺の右端と、LL3尺の左端は、もともとはくっついていたということを思い出すと、下図のLL3尺の矢印の位置(C尺の基線の位置)に2があるかのように見ることが出来ます。
そして、カーソル線をLL3尺の3に合わせます。
すると、C尺に答えの1.58を読み取ることが出来ます。