裏面にあるL尺

裏面にあるL尺の種類

裏面にL尺のある片面計算尺では、L尺のメモリが左から右に振られているものと、右から左に振られているものの2種類あります。前者がL尺、後者がLI尺というべきでしょうが、習慣で両方ともL尺と言われています。しかし、ここでは両者を区別するために、L尺とLI尺と呼ぶことします。

計算尺推進委員会では、片面計算尺として「計算尺 Learner Edition SLT」を公開していますが、この計算尺では後者のメモリを採用しています。

L尺の用途

両面計算尺の場合と同じく、片面計算尺のL尺を利用することで10を底とした指数対数の計算をすることができます。

10aの求め方

L尺

では、100.7を求めてみましょう。裏面のカーソル線に、L尺の0.7を合わせてください。

そのまま、表面を向けます。

そして、D尺の基線に対応するC尺のメモリを見てください。すると、5.01が読み取れると思います。これが100.7です。

LI尺

通常右から左にメモリが振られている尺でもL尺といいますが、ここでは区別のためにLI尺と書きました。

裏面の基線に、この尺の0.7を合わせてください。

そして、そのまま表面にして、今回はC尺の基線に対応するD尺のメモリを読んで下さい。

すると、先ほどと同様、100.7=5.01を求めることができます。

log a の求め方

log aは、10aを求める作業とまったく逆の作業をすることで求めることができます。ここでは、log(5)を求めてみたいと思います。

L尺

まず、表面で、D尺の基線にC尺の5を合わせてください。

そのまま、裏面を向けます。

そして、裏面の基線に対応するL尺のメモリを見てください。すると、0.699が読み取れると思います。これがlog(5)です。

LI尺

通常右から左にメモリが振られている尺でもL尺といいますが、ここでは区別のためにLI尺と書きました。

まず、表面のD尺の5にC尺の基線を合わせてください。

そして、そのまま裏面にして、基線の位置のL尺のメモリを読んで下さい。

すると、0.699が読み取れると思います。これがlog(5)です。