片面計算尺の裏面の尺

片面計算尺とは

片面計算尺とは、片面だけにメモリがあり、裏面の固定尺にメモリがない計算尺です。通常の計算尺では、滑尺の両面にメモリがついていますが、滑尺の両面にメモリがついているかどうかには関係なく、固定尺の裏面にメモリがあるかどうかで判断します。

片面計算尺の裏面のメモリの種類

片面計算尺においても、滑尺には通常裏面にもメモリが振られています。そもメモリというのは計算尺の種類にもよるのですが、多くの場合、次のうちいくつかが書かれているでしょう。

S尺

三角関数のsin尺です。これは、A尺と比較して値を読み取るA尺対応のものと、D尺と比較して値を読み取るD尺対応のものがあります。前者では約40分~90度まで、後者では約6度~90度まで書かれています。

T尺

三角関数のtan尺です。1本のT尺の計算尺の場合、S尺がA尺対応のものであってもT尺はD尺対応のものが多いです。D尺対応の場合は、約6度~45度までのメモリが書かれています。

また、計算尺によっては45度~約84度までの尺を追加し、前者がT1尺、後者がT2尺となっているものもあります。

ST尺

これは三角関数尺がD尺対応のとき、約40度~約6度までのsin尺、tan尺の役目を果たす尺です。

L尺

対数の尺です。実は普通の定規と同じように等間隔にメモリが書かれているのですが、片面計算尺の裏面の場合、右から左の方向に数字が振られているものもあります。つまりLI尺と書くべきでしょうか。ですが、計算尺には「L」と記されています。

LL尺

指数対数の計算に利用する尺です。計算尺によりますが、LL1, LL2, LL3あたりのLL尺がよく書かれているようです。